「炭酸飲料で歯が溶ける」というお話は聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。
その通り、これは本当のお話です。
歯は酸に弱いので、酸性度の強い(すっぱい)飲食物に長く触れるほど溶けてしまいます。
これは歯がカルシウムの一種で出来ていて、酸に触れると化学反応を起こして分解してしまうためです。
この現象を「歯の酸蝕(さんしょく)」といい、
酸蝕によって病的に傷んでしまった歯を「酸蝕歯」と呼んでいます。
少し前まで日本では、酸蝕歯というと、工場の酸性ガスの中で働くかたの職業病、
または逆流性食道炎によって歯が胃酸に触れることの多いかたなど、限られた人に起きる病気だと考えられてきました。
まさか飲食が原因だなんて思う人は少なかったのです。
しかし、それもそのはず。
一昔前の日常食といえば和食が中心で、酸性度の強い食べ物といえば酢の物くらいでした。
私たちの日常生活は、一昔前と比べて大きく変化しています。
例えば、自動販売機やコンビニの増加によっていつでも炭酸飲料が買える環境になり、
食卓では、今やレモン汁やポン酢、そしてお酢を使ったドレッシングが欠かせません。
そして、若い女性を中心に、間食として酸っぱいグミや干し梅が人気になったり、お酒は柑橘類を使ったカクテルが好まれます。
今、私たちの歯は、一昔前よりも酸性度の高い飲食物を摂取する機会が格段に増えているのです。
酸性度の強いものを習慣的に飲食していて、しかもだらだらチビチビと摂るクセのある人ほど、歯は溶けてしまいます。
酷くなると歯がもろくなって欠けたり、しみたり、ついには歯の内部に細菌が入り込んで神経に炎症が起きるなど深刻なトラブルにつながることもあります。
そんなトラブルに巻き込まれないためにも、これからは食生活をちょっと意識して、歯の健康を守っていきませんか?
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